◇「高速・自動設定」 無線LAN規格
IEEE802.11a/g の伝送速度は 最大 54Mbps の規格となっています
が、これは理論値であり実際に使用してみると、実効速度は 20Mbps
前後まで下がってしまいます。
1.無線LAN規格 ( IEEE802.11n )
IEEE802.11n は、IEEE802.11a/b/g の後継高速無線LAN規格として
考えられ最大伝送速度は理論値で 600Mbps になります。正式規格
の策定は 2009年9月になされました。その後 11nテクノロジー対応の
150Mbps〜11n 準拠 450Mbps の無線ルータが主流になりました。
■ IEEE802.11n ドラフト2.0 とは
WPS は、「Wi-Fi Protected Setup」 の略称です。無線LAN業界
団体である「Wi-Fiアライアンス」が認証した、無線LANの自動設定
の標準化規格で 2007年1月から対応機器を認定しています。
無線LAN (Wi-Fi) の設定は Windows 標準の方法でもそんなに難しくは
ないですが、通信データの暗号化を省いているユーザーも多いですね。
IEEE802.11n ドラフト2.0 規格は IEEE802.11n の暫定版です。IEEE802.11n 正式規格
の策定は 2009年9月でしたが、それに先立ち多数のドラフト2.0 対応の無線LAN製品
が販売されるようになりました。最大伝送速度は 100Mbps 〜 300Mbps になります。
無線LAN (Wi-Fi) 注目キーワードの、高速化規格 IEEE802.11ac (↑リンク)、IEEE802.11n
と、「WPS 自動設定機能」 ( Wi-Fi Protected Setup ) についての解説です。
2.WPS ( Wi-Fi Protected Setup )
WPS 対応製品であれば互換性が保証されるのでユーザは無線ルータ
や、無線LANアダプターの購入時に メーカーの選択肢が広がります。
■ 11nテクノロジーとは
IEEE802.11nドラフト2.0 の技術を応用した無線LAN高速化技術です。2つのチャネルを
利用してデータを送信する 「デュアルチャネル」 通信と、通信の効率化によって従来の
IEEE802.11g 準拠 (最大54Mbps) を最大150Mbps まで高速化します。 IEEE802.11n
ドラフト2.0 製品と比較するとコストパフォーマンスが良い製品でした。 (2009年1月)
Draft 2.0 IEEE802.11n 認定機器
は IEEE802.11n として扱えるよう
になりました。
正式規格 (DRAFT の表記が無い)
← 暫定規格 (Draft 2.0)
IEEE802.11n は、MIMO や 転送効率の向上、チャンネルボンディング
(2つのチャンネルを束ねて使う)等の複数の技術を組み合わせること
で飛躍的な通信速度の向上を図っています。
無線LANの業界団体 「Wi-Fiアライアンス」 は、2007年から ドラフト2.0 認証を開始しま
した。認証された製品は相互接続性や従来の IEEE802.11a/b/g 製品との下位互換性
が保証され、「Wi-Fi CERTIFIED 802.11n Draft 2.0」 のロゴマークが取得されました。
らくらく無線スタート/NEC、AOSS/バッファロー 等に代表されるような
メーカー独自の自動設定機能 はこれまでも存在していましたがメーカー
間の互換性はありませんでした。