◇ 高速無線LAN規格 ( IEEE802.11ac )
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かんたん無線LANと小学校教育実践
IEEE802.11ac は、IEEE802.11n の後継高速 Wi-Fi 規格として考えられ、最大伝送速度
はギガビットイーサよりも速く、理論値で 最大 6.93Gbps の高速通信が可能となってい
ます。( 433Mbps〜6.93Gbps )
■ IEEE802.11ac ( 5G WiFi )
IEEE802.11n の伝送速度は最大 600Mbpsですが、IEEE802.11ac はその 10倍以上の
速度が実現されています。Wi-Fi Alliance は 2013年6月19日 「Wi-Fi CERTIFIED ac
認定プログラム」 をリリースしました。
(1) 変調方式の高密度化
MIMO は複数のアンテナの同時使用で送受信を行ない、データ送受信
の帯域を広げて 通信速度の向上と安定性を図る 無線通信技術です。
IEEE802.11ac は同一周波数で複数の Wi-Fi 端末と同時に通信できる機能がサポート
され、電波の効率的な使用ができるようになりました。
データを送受信する際の変調方式について IEEE802.11n は 6bit (64QAM) ですが、
11ac では 8bit (256QAM) が採用されています。(変調信号の多値化) これにより、
送受信されるデータ量が同じ帯域幅で 約33% 増加し、転送効率が向上しています。
Wi-Fi は今や PC のみならずスマホ、タブレットやテレビ、レコーダー、デジカメ他様々
に導入されています。ここでは IEEE802.11ac 規格に注目してみましょう。
(3) MIMO ( Multiple Input Multiple Output ) の拡張
IEEE802.11ac では複数のアンテナで子機の方向や距離を判定し電波に指向性を持た
せ、通信を安定させる技術が標準でサポートされました。
(2) チャネルボンディング ( Channel Bonding ) の拡張
2つ以上のチャンネルを束ねて使う技術です。Wi-Fi では、1チャネル=20MHz の
帯域幅 を使用しますが、IEEE802.11n では 2チャンネル=40MHz が上限でした。
(4) MU-MIMO ( Multi User MIMO ) のサポート
(5) ビームフォーミング ( Beamforming ) の標準サポート
IEEE802.11ac は 5GHz 周波数帯を使用するので、Bluetooth 等 他の無線デバイス
の電波干渉を受けにくくなります。2.4GHz の周波数帯は使用しません。
(6) 備考・その他
変調方式の高密度化、チャネルボンディングの拡張、MIMOの拡張等の高速化技術を
複合し、周波数帯域は 5GHz を利用しています。
その後 「IEEE802.11ac Draft 対応」 として433Mbps 〜 1,300Mbps の無線ルータや、
無線LANアダプターが製品化され、2014年1月7日 正式承認さりました。では 高速化
技術についてもう少し詳しく確認します。
IEEE802.11n は最大4本のアンテナが上限でしたが、IEEE802.11ac は
最大8本です。その結果一度に送受信できるデータ量は2倍になります。
しかし 2013年3月の電波法関連規則の改定により、5GHz帯での帯域幅では 80MHz
〜160MHz まで緩和されました。これにより IEEE802.11ac ではチャネルボンディング
を 80MHz、160MHz で使用することで、4チャネル=80MHz、 8チャネル=160MHz
を束ねて使い IEEE802.11n より 2倍、4倍の通信速度が実現されることになりました。